2006年10月31日

この国はどっちを向いているのか

■[障害者自立支援法]見直し求め1万5千人、国会などにデモ(毎日新聞)

 福祉サービスを利用する障害者に原則1割の自己負担を課した「障害者自立支援法」の見直しを求めた集会が31日、東京都千代田区で開かれた。障害者とその支援者ら約1万5000人が参加。原則1割の「応益負担」中止へアピール文を採択し、国会などへデモ行進を行った。参加者らは「生きる尊厳を奪う悪法だ」と語った。
(2006年10月31日20時31分)

いつの間にかに忘れ去れたような話ですが、今日の朝日新聞の朝刊にて、

スペシャル五輪出場断念 自立支援法で障害者の負担増(朝日新聞)

 長野県軽井沢町の知的障害者施設「浅間学園」が、障害者自立支援法のあおりを受け、熊本県で来月開幕する知的発達障害者のスポーツ大会「スペシャルオリンピックス(SO)」の国内大会出場を断念していたことが30日、わかった。今年4月の同法施行後、学園での生活費の自己負担が増え、参加費用の捻出(ねんしゅつ)が難しくなったという。大会関係者によると、長野以外にも自立支援法が要因で出場を断念したケースがあるという。

 浅間学園では58人が暮らし、休日などに比較的障害の軽い21人がゴルフやボウリングの練習をしている。昨年2、3月に長野県で開かれたSO冬季世界大会には、スノーシューイング種目に4人、アルペンスキー種目に1人が参加、全員がメダルを獲得した。熊本大会にも6人が参加を強く希望していた。

 同学園によると、それまで入所者1人当たりの負担額は所得に応じて月1万5000~2万4000円だった。が、今年4月に障害者自立支援法が施行され、食費や光熱費が全額自己負担になったことなどで、負担額は多い人で約7万5000円に増えた。

 6人は障害基礎年金(6万6000~8万2000円)と、園内のシイタケ栽培やまき割りによるわずかな収入だけで暮らす。法施行後、生活費が足りず、貯金を取り崩す人も出てきたという。熊本大会に出場する場合、長野から熊本までの旅費や参加費などで約6万円は必要になる。

 選手は参加を強く希望したが、「この状態で6万円を支出すれば、将来の生活不安にもつながる」と副園長でSOのコーチも務める土屋達夫さん(54)は話す。SO日本の細川佳代子名誉会長は「長野以外も(同様の理由で)出場を断念したケースがあると聞いている」と話している。
(2006年10月31日09時06分)

という記事を見つけました。

自立支援ということは良いと思うけど、名前と内容が裏腹。重度も軽度も、知的も精神も身体も全てをどんぶり勘定にてひっくるめて考えられた法律で、個々の状態なんてみちゃいないし、しかも、肝心の「自立支援」に関しては、各自治体に丸投げ状態。これじゃなにも動かない。

「自己負担増で施設をやめた障害者は0.39%で、低い水準だ」と厚労省が発表していたけど、当たり前。だって、この世の中、施設に入っていた障害者が他に行く場所が無いんだから高くても残るしかないだろうに。

一体、この国は、どっちを向いているのでしょうかね?

「皆さんには責任はない」と、子どもたちにメッセージを残して教育者の自殺者までだしてしまった未履修科目の隠蔽問題で、国会では教育基本法絡みで「政府の権限を強化して、教育現場のてこ入れをしよう」なんていう話をしていますが「はっ?」っていう感じです。末端の現場の状況もわからない連中がほざいた「ゆとり教育」が今回の事の発端でしょ?自分たちの問題は棚に上げて、何でもかんでも現場の教師たちだけの責任に押しつけようっていう気ですか?

どこを向いているのかわけわからない連中に、教育だの福祉だの任せたら、子どもたちや障害者をわけわからんところに連れて行ってしまうのは、目に見えて明らかだと思いますな。こんな状態では、明日を夢見ることすら出来なくなってしまう。

人として生きる道を(希望の空へ 2005年10月26日記事)

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