2007年11月 7日

ネットという『寂しさ』(mixi専用日記)

私がインターネットを始めたのは、10年ぐらい前だったかな。mixiもブログも無い時代。はじめたころは別にこれと言って何をすることもなく、ただWebを閲覧したりしていたぐらい。

ある時「アングラな世界」を知り、はまるようになった。今でいう2chとかいうところみたいな世界。今でこそ2chも表舞台にあがってきてしまってメジャーなものとなってしまったけど、10年ぐらい前はまだ「アングラ」という地下組織的な趣があった。知る人ぞ知る世界だからこそ、ある意味、そういう刺激もあった。

そのころの自分といえば、とことん、生きる希望というか生きる力を失っていたときだったなって思う。一番、精神的に苦しんでいたときかもしれない。自分でもWebを作って表向きの自分を演じていたけど、実際はそうではなかった。

自分のことなんて、認められない人間。自分なんかどうでも良いって思っていたし、他人もどうでも良いって思っていた。未来も過去も今も、実のところどうだってよかった。すべてを消してしまいたいとそう思っていた。ずっと一人でも良いと思っていた。一人で生きていけると思っていた。一人で生きてやると思っていた。他人と交わることは、めんどくさく、億劫なことでしかなかった。一生、このまま、誰にも知られること無く消えていくんだと思っていた。

投げやりな感覚と、なんともいえないぐらいのぬるま湯の中にどっぶりと浸かった毎日。「アングラ」という刺激的な世界は、その自分の中の抑えきれない衝動の「はけ口」だったのだと思う。そう、自分にとっての「麻薬」のようなものだった。あの世界にいると、いろんな刺激があって面白かった。アドレナリンが出まくって脳みそが覚醒できるっていう感覚もあった。


ある日、そんな毎日の生活から抜け出させてくれた人がいた。私が表向きの自分を演出していたWebに来てくれていた人だった。

あるオフ会(要は、ネットの住民がリアルな世界で会うこと)が企画された。私は、めんどくさくて参加することを躊躇っていた。だけど「なんでも良いから来い!会いたいから待ってる!」と一通のメールが送られてきた。

その言葉で、心の中が吹っ切れた。意を決して外に出た。穏やかで温かな日の光の中でとても大切な仲間たちに出会い、それがきっかけで「アングラな世界」から足を洗った。


そのときの仲間たちは、私自身をそのまま受け止めてくれた。心から付き合ってくれた。その仲間といることが楽しくて仕方なかったから今までなら絶対にありえなかった朝帰りなんていうことも何度もやった。

今まで無かったこと。

他人といることの楽しさや温かさ。他人への愛おしさ。そして、そこから来る自分への尊厳や自分自身を愛すること。こういうことが、一歩一歩できるようになっていった。


最近、ニュースでよく聞くネットでのいじめ。ブログやWebへの誹謗中傷。炎上や祭り。一度、始まると、ぺんぺん草一本も生えなくなるまで攻め上げる。それによって、精神が病に冒され自殺に追い込まれる人まで出てくるようになった。ネットゲームによるニートや引きこもりなどもいろいろと聞く。ネット依存やネット人格などというものもある。

この前、とあるミーティングで、この話が出てきた。どうして、こんなことが起こるのだろうかと。今、始まった出来事ではないけど、最近は、更に酷く醜くなっていく。

そのミーティングで、ある人が言った言葉が印象的だった。

「寂しさ」・・・・そこなんだろうなって私も思う。私も当時寂しかったからよくわかる。

今、2chなどで暴れている人も、本当は、自分本来のあるがままの姿で生きたくて仕方ないんだと思う。どうしようもできないぐらいの寂しさを心に宿しているんだと思う。つらくて仕方ないんだと思う。そのはけ口にネット上に持ち込み、人を罵倒したり、誹謗中傷したりしている。リアルな世界じゃ生き難い人たちも、ネット上のヴァーチャルな世界じゃ表舞台に立つことができるから。

本当は、ますます「寂しく」なるだけなんだけどね。ネットで心の寂しさを埋めらることは決してないって思う。


リアルな世界を感じることは本当に大切だと思う。人の温かさや本当の意味での繋がりだけでなく五感すべてを感じることによって想像力も創造力も養える。自分の足で立ち、自分の頭で考えて、自分の手で行動することもできる。大げさかもしれないけど、誰もがこのリアルな世界を五感をフルに使って感じられるようになったとしたら、戦争も環境破壊も貧困も差別も犯罪もなくなるんじゃないかってそう思う。

だから、外に出よう。日の光を感じよう。人という生き物を見てみよう。感じてみよう。そこからはじめたら、きっと、見えてくる世界も変わってくるんじゃないかって、そんなことを思っています。


リアルな世界の面白さを知ってしまうと、憂さ晴らしやはけ口のためにネット上のあんな暗いアングラなところには戻れないって今はそう思える。リアルな世界じゃヴァーチャルでは決して味わえない感覚を感じられるし、イメージをフルに膨らませられるし、笑ったり泣いたりと、そのことをより多くの仲間と共有しあい共感しあえる。今では、それが一番の楽しみだし、”生きている!”って喜べる瞬間だなって思える。

もちろん、ネットそのものを全否定する気はありません。私自身もネットがあったらから沢山の人に巡り会えたし、沢山のことを知るきっかけになったし、良いことは数え切れないほどあった。だからネットの存在には感謝しています。

でも、そのネットばかりが世界ではなく、あくまで一つの道具でしかないこと。リアルな世界を大切にしていくからこそ、ネットの存在理由があるっていうこと。だから、mixiなどのSNSやネットで出会った人たちへは、できる限りその一人ひとりを心の部分を大切に感じて繋がっていきたいってそう思っている。


リアルな世界じゃ傷つくこともある。でも、人の温もり、日の温かさ、風の心地よさ、土や木々の香りを感じられるし、得られるものは大きい。そして、得られたものは、傷つくこと以上に自分そのものの中に染み渡り根付く。

だから、あのときに「外に出て来い!」って私を呼び出した親友に感謝しています。


今までに逢えた人たちに、そしてこれから逢う人たちに、そして、私を受け止めてくれた親友たちに。

ありがとう。感謝です。


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